ホーム | 弊社出版物 | 転職ビッグバン

 

 

 


転職ビッグバン
転職で適格な判断、決定が出来る様に!!外資系企業への転職を身近なものに!
リストラなんてぶっ飛ばせ!! この本をホームヘッドハンターとしてご活用下さい!


 
出版社 山下出版
定価 1,400円
著者 伊地知峻六
(潟_イナミックサーチ研究所
代表取締役)

−目次−

第一章 転職の世界とヘッドハンティング
第二章 インターネットによる転職
第三章 転職に成功する為のノウハウ
第四章 外資系企業の実情分析と転職
第五章 転職の世界で見る日本人の真の姿
第六章 七転び八起きの筆者の転職奮闘記
第七章 男一匹、一度は起業家を目指せ!
     サラリーマンのままで一生を終わるな!!

あとがき

 
 
 

 


転 職 ビ ッ グ バ ン

第3章「転職に成功する為のノウハウ」

■ 第1項 「転職はできるだけ長期計画を立ててから」
■ 第2項 「まず転職ノートを作り整理しよう」
■ 第3項 「信頼できるホームヘッドハンターを見つけよう」
■ 第4項 「転職する前にじっくり自分の性格、欠点を見極めよう」
■ 第5項 「リストラにあったときの家族への対応」
■ 第6項 「自分の値打ち『マーケットプライス』は市場が決める」
■ 第7項 「外資系企業を希望する場合、英語力アップは絶対である」
■ 第8項 「会社の選び方」
■ 第9項 「求人広告は厚化粧している」
■ 第10項 「履歴書、職務経歴書の書き方は極めて重要」
■ 第11項 「転職のとき、できるだけ資格はあったほうがよい」
■ 第12項 「面接時の注意点」
■ 第13項 「面接のときは積極性をアピールすること」
■ 第14項 「面接のときは将来の上司を逆面接しよう」
■ 第15項 「初めての転職は不安で迷うものである」
■ 第16項 「退職の時は引き継ぎをしっかりと!」
■ 第17項 「転職後まず注意すべきこと」
■ 第18項 「転職したらまず”ゴマスリマイシン”の投与を忘れるな!」
■ 第19項 「転職先でいい人間関係を作るよう細心の注意を払うこと」
■ 第20項 「転職してみたら転職前の話とまったく違っていた!さてどうするか?」

 

第1項より
「転職はできるだけ長期計画を立ててから」
―― 転職は着眼超大局、着手1局のみ


 

転職はできるだけ長期計画を立てて、じっくり落ち着いて行動すべきである。

 学校在学中の就職活動では、会社の中で具体的にどのように仕事し、会社がどのように運営されているか、自分で実際に経験していないのでわからない。周囲の人々やマスコミ等多方面から情報を収集し、就職先の会社を選択し、かつ自分も選ばれて入杜する。

 実際、会社に入社してみて、たいていの方は自分の予想とは相当違って、会社とは遊ばせてくれない、激しく厳しいところであると実感されることと思う。

 社会に出たのち、初めて転職してみると、転職前の会社と比較して、何と違ったところなのだろうと、お考えになることだろう。たとえ同業者で、社長からのお声がかりの転職でも同じ感覚を持つものである。

 さらに再度の転職でも、転職先は前の二社とはかなり異質の世界であることが実感される。このことは、何度転職しても同じである。ましてや、日系企業から外資系企業への初めての転職ではなおさらであり、アメリカ系企業からヨーロッパ系企業への転職でもまったく同じように感じられる。

 このことは、転職先でまじめに働こうという気持ちが強ければ強いほど強く感じるものなのである。「転職先では要領よく、適当に上司にゴマをすって休まず働かず、運がよければ出世でもして」とお考えの方は、転職してもさして頭の中を大幅に切り換える必要はない。まじめであればあるだけ、大変なところに来たと実感するから、世の中不公平にできている。

 それでは、転職先であまり余計な気苦労をせず、スンナリと仕事に没頭できるようにするためにも、あらかじめ長期にわたる計画を立て、情報収集することをお勧めしたい。

 自分の希望業種、希望職種が定まったら、ターゲットになりそうな具体的な会社名をできるだけ書き出してみる。初めから一部の大企業を目標にしておられる方はいざ知らず、これからのご時勢、大企業だけにターゲットを絞り、スンナリ転職できるものではない。転職予定先の情報はどんなに多くても多過ぎることはない。

 学校在学中の就職活動は、実体験がないだけに、就職してからこんなところに就職してよかったのだろうかと、たいていは疑問を持たれるであろう。転職のときには、このときのマイナス分を100%取り返してやるとの気概を持つべきである。

 転職はいままでの人生経験の集大成である。選択肢は極めて多いが、時間をかけて一つ一つつぶしていけばかなりよい目標に到達する。転職は着眼超大局で、着手はたったの一社のみである。

 

 

第3項より
「信頼できるホームヘッドハンターを見つけよう」
―― 使い方によってはバイアグラ並みの効果と副作用がある


日本ではまだヘッドハンターから突然の電話が来るという事はまれである。

 しかし、万一そのようなチャンスに遭遇することがあれば、できるだけヘッドハンターと会ってみることをお勧めする。気に食わなければ断ればよいのだから。

 優秀なヘッドハンターならば業界情報にも詳しく、自分の知らない情報を教えてくれるかもしれない。たとえ自分にその気がなくても今のご時勢である、いつ会社が希望退職を募ったり、人員整理をするかわからない。

 リストラにあってから、すぐに優秀なヘッドハンターを探そうとしても、そう簡単に見つかるものではない。並みの人材コンサルタントなら電話しさえすれば会えるだろうが。
 優秀なヘッドハンターと知己になっておくことは、将来のための無料の職業保険のようなものなのである。

 (中略)

 常日頃の地道な努力がものを言うのは、どこかの国の議員さんの世界だけではない。
 日本でも、外資系の会社のエグゼクティブクラスの人は、ヘッドハンターを介して入社しているケースが非常に多い。またこれらの人々は、以前に1〜2回ヘッドハンティングされているケースが案外と多いのである。したがって、外資系企業のトップを狙うならヘッドハンターの役割は絶対である。

 外国へ赴任していく日本の大使は、一流ホテルの、特に日本料理のうまい腕利きのコックを連れていき、自分の退職の時はホテルの重役で再就職するそうだ。

 外資系企業のトップの人々はヘッドハンターまで引き連れていくといった表現があたっていなくもない。通常、自分の会社の社員の採用で使いながら、いざというときには自分の面倒を見てもらおうというのである。

 しかしながら、申し上げておきたいことは、優秀なヘッドハンターは人を見るベテランであるということだ。ヘッドハンターから信頼されるためには、自分自身も信頼される行動を取る必要があることはいうまでもない。ここでいう信頼される行動とは、詳述する必要はないと思う。ただ、こんなことをあえて、ここで書かねばならない求職者も案外多いということを申し上げておきたい。

 サラリーマンには、かかりつけの散髪屋やホームドクターと同じようなホームヘッドハンターが必要な時代になりつつある。

 

 

第4項より
「転職する前にじっくり自分の性格、欠点を見極めよう」


  転職先とは、古参の社員が新入り社員の"失敗するのを待っているところ"、つまり、あら捜しをしているところといっても過言ではない。

 自分の方に性格的な面で欠点があれば、古参社員は徹底的にその欠点をついて攻撃し襲いかかってくるだろう。 それならば、あらかじめ自分の性格的な欠点を転職前によく再確認し、正すべく、精一杯の努力をすべきである。

 転職はこのように、自分の性格をじっくりと見詰め直し、あるいは見詰め直さなければならない、自分の人生にとってよいチャンスであるともいえる。

 自分で自分の性格的欠点をすべて指摘することは、基本的に不可能な事である。すべてでなくてもこれができる人は、すでに欠点の少ない人であろう。指摘できない人は、相当な欠点のある人といっても過言ではない。ここにジレンマがある。

 したがって信頼のできる友人に、自分の欠点を指摘し記述してもらうのが良い。この際、肉親では似たような性格を持っていて、お互いかばい合うことがあるので避けること。これを実行に移すことは、難しいがやれないことではない。

 いままで多くの人のコンサルティングを行ってきたが、時折り性格的な面で転職先で相当苦労されるだろうと感じる人がいた。ところが、このような人に限って、こちらから指摘すると怒り出してしまうから始末が悪い。

 転職回数を重ねるごとに、古参社員の攻撃は激しさを増してくるものである。したがって、どこかの時点で自分を切り替えないと、このような方はドロップアウトしていくことになる。

「自分の悪口を紙に書いてくれ」と言っても、なかなか相手は書きにくいかも知れない。それなら思い切って、自分で自分の欠点を洗いざらい書き出してみることをお勧めしたい。洗いざらい書き出せるような人は、それだけで人格のできた人なのである。

 自分の子供がふとしたときに、自分の「表に出したくなくて隠してしまっている欠点」を表に出し、行動に表す事がある。そして嫌な感じを持たれたことがある人が多いと思う。この辺のところを書き出してみるのである。

 これはどうだろう。転職は自分にとっても一大事だが、家族にとっても一大事である。愛妻に、思い切って「自分の欠点を思いっきりすべて紙に書き出してくれ」と頼んでみては!

 ここでもし、自分に人格ができ上がっていなくて、愛妻が欠点を洗いざらい書き出してくれたら夫婦ゲンカになるかもしれない。そのときは、その欠点の指摘が正確であったと自覚しよう。転職で失敗するより、1回ぐらいの夫婦ゲンカで転職先でうまくゆけば、むしろ愛妻に感謝しなければなるまい。

 


第5項より
「リストラにあったときの家族への対応」


 時折り、登録に来られる方で「転職については家族に話してないので伝えないでください」
と言われる方がおられる。

 それはそれで別によいのだが、会社を辞めて転職することは大変なことであるという認識は、おそらく子供でも持っている。家族に不自然さを感じさせずにスンナリ転職できたなんてことは、まずありえない。「何か隠しごとをしている」という不安だけ与えてしまうことになる。

 ここは思い切って「とーちゃんはリストラで解雇になりそうだ。一生懸命仕事したんだが、残念だ。これからはとーちゃんも大変だが、必死になって頑張る。だからおまえたちも頑張ってくれ」と胸を張って打ち明けたほうがはるかによい。自分の一滴を分けて作り上げた子供なら「お父さん大変だな。よし僕も、私も頑張ろう」と逆に災いを福となしてくれるだろう。打ち明けるのはしんどいが、このほうがはるかによい。

 ただし、こうスンナリと子供が言うことを聞いてくれるかどうかは、日頃の自分の行いにもよるので、念のため!

 (後略)

 

第7項より
「外資系企業を希望する場合、英語力アップは絶対である」


 筆者は、外資系企業に転職してゆかれる方で、英語のあまり上手でない方には、退職して次の会社に行くまでの間、少なくとも2週間、朝から晩まで徹底的に英語漬けになっていただくようお願いしている。この間、朝起きたらタイムスイッチがオンになり、テープから英語が流れてくるようにする。夜寝るときも、30分くらい英語を聞いて自動的にスイッチオフになるようにする。そして、1日1時間程度、3,000〜4,000円ぐらい出して英語学校に行く。歩いているとき、電車に乗っているとき、英語で小声で話してみる。テレビはご法度、たとえ見てもバイリンガルの番組のみにする。

 サラリーマンは2〜3週間も、仕事以外のことで集中する時間はまったく取れない。転職するときはチャンスなのだ。このチャンスを英語の勉強に生かさぬ手はない。
 このとき投資した10万円くらいの金は、その後5年後、10年後、たっぷり利子が付いて返ってくる。

 いまでは外資系企業のみならず、日系企業でも英語力は避けて通れない。30代の転職のときは、英語ができるか否かで、年収100万円ぐらいは容易に差が付く。ときには、転職先が見つかるかどうかの分かれ道にもなる。

 2週間たっぷり英語漬けになったからといっても、そうすぐには英語力が身に付くものではないが、しかし、やってみると「やり遂げた」という自信が付き、しかも「これからはいつも英語の勉強をするんだ」という意識とモメンタムが頭の中に残る。

 英語のうまい人は若いとき、これくらいのことよりはるかに厳しい修行を長期間かけて行っているのだ。リストラにあい、失業しているときにもやれそうな気もするが、気持ちに余裕のないときはできないものなのだ。失業しているときのことを考えて、いますぐにでもスタートしよう!

 (後略)

 

第10項より
「履歴書、職務経歴書の書き方は極めて重要」


 登録の際、履歴書、職務経歴書、それに必要に応じて英文レジュメを添付していただく。

 人材紹介会社によっては登録用紙を準備し、決まったフォーマットで書かせるようにしているところもあるが、筆者のほうではあえて登録用紙の使用はあまり勧めていない。そのほうが書く人の個性が出てよいのである。履歴書にはJIS規格があるが、アメリカのように書く人の好き勝手で書かせると、その人の性格まで表れてくる。

 履歴書、職務経歴書をきちっと書くのは当たり前のことだが、案外これができていない。いろんな角度から見て、両方とも合格点をつけられるのは10人に1人ぐらいの割合であろうか!

 まず履歴書は楷書で、丁寧に、詳しく、あまり空欄を作らないように、さらに写真を必ず貼付して印鑑も押していただく。たった2ページの履歴書である。これ以上きれいに書けない、というくらいに書きたいものである。

 職務経歴書は書き直しやすいので、ほとんどワープロで書くことになろうが、これもできるだけ詳しく書いていただきたい。4〜7ページぐらいになってもかまわない。所属していた部課名だけでなく、必ず達成したことを書く。具体的にできるだけ達成した数字を入れ、営業マンなら売上高や目標に対する達成率を入れていただきたい。

 この点でも、人材紹介会社の登録用紙はスペースが小さくてよくない。

 日本人に職務経歴書を書かせると、どうしても、はっきり正々堂々と書かずに、ぼかして書く傾向にある。

 一生懸命やったとも、そうでないとも取れるような書き方になりがちである。このような場合、読む人は一番悪いほうに取るということを記憶していただきたい。いい方に取ってくれるのは世の中で母親だけである。このようにぼかして書くタイプの人は甘えたタイプの人と受け取られても仕方がない。日本人の場合、40代になってもこのような書き方をする人がいるが、一度身に付いた習慣はなかなか取れないようである。書き方一つで自分の性格まで判断されていることを忘れないでほしい。

 アメリカ人の書く英文履歴書はどれもすばらしい。自分自身のアピールの仕方が上手いのである。したがってアメリカ人の英文履歴書は少々割り引いて読む必要がある。

 もともとアメリカ人は自分の意見、考え方を正々堂々と主張する国民であり、そのことが英文履歴書を一瞥しただけでも伺い知ることができる。最近、アジア系の外国人の登録も多いが、彼らの履歴書、職務経歴書もオープンかつストレートに詳しく書いてある。

 こうしてみると、履歴書を書くのが下手クソなのは日本人だけのようだ。履歴書を書くときは”謙譲の美徳”だの、”奥ゆかしさ”だの、余計なことは頭に中からきれい取り除いてほしい。

 転職先は自分の実力だけの世界である。ハッタリの効く場所ではない。ましてや黙っていたり、ぼかした言い方をしたり、自分の意見を出張しなければ悪い方向に取られるところである。とくに外資系企業ではこのことを肝に銘じていただきたい。

 自分の意見を出張することが日本のサラリーマン社会ではマイナスになる面も多分にある。しかし、主張しないマイナスはそれよりはるかに大きいのである。

 時折り自己PR文を付け加えてこられる方が最近多くなった。これは非常に訴えやすい。自分で自分のことをPRするのだから、少々書き過ぎの方がおられてもよさそうだが、このあたりは日本人の奥ゆかしさが出ている。いままで自己PR文を書き過ぎたような方は一人もおられない。

 最近は、こちらのほうからあえて書いていただくようにお願いしている。職務経歴書の一番あとに、5〜10行程度、もしくは別紙に書いても最大1ページまでならよい。これ以上は”わさび”も効き過ぎる。

 (後略)

 

第11項より
「転職のとき、できるだけ資格はあったほうがよい」
―― MBA、CPAは外資系企業への超特急券
―― 日系、外資系ともTOEICは必ず受けておくこと


 転職のときは、やはり資格を持っていたほうが企業も採用しやすい。

 外資系企業を希望するときには次の二つの資格は超特急券であるといえる。

  MBA  ただしアメリカの大学で!
  CPA  アメリカ公認会計士

 このいずれもかなり難しく、そう簡単に取れるものではない。MBAは、独身時代に資金の余裕のあるときアメリカの大学に入学し、トライしてみてはどうだろう。最近は、時折りこのような人を見かけるようになった。CPAのほうは日本の公認会計士よりはやさしいようだ。日本にいながらにして必死に勉強して取得された方もおられる。

 ビジネスマンの英会話能力に関しては、TOEICはぜひ受けておきたい。コツコツと勉強すれば、少しずつ確実に点数が上がっていく。最初はいい点数を取れないのは誰しも同じである。要はチャレンジすることだ。

 外資系企業に転職する場合、まずTOEICのスコアを聞かれる。これは少なくとも700点にはしておきたい。この程度であれば、それほど難しくない。

 外資系金融関連企業を狙うのなら、TOEIC800点くらいは必要である。何しろ、ほとんどの会社で英語だけしか使っていない。人の言っていることがわからなかったら、それっ切りという感じである。入社試験のとき、英語での面接があるので、ここでふるい落とされてしまう。

 山一證券の倒産以来、外資系金融機関の人気が急上昇しているが、これらの企業での求人条件はかなり厳しい。人気がある分だけ、優秀な方の応募が多いのである。

 女性でMBAを持っておられる方には絶好のターゲットではないかと思う。

 最近、女性でCPAの資格を持っている人もまた少しずつ増えているようだ。このような方はたいてい専業主婦は頭の中になく、一生キャリアウーマンでやってゆかれるつもりだろう。外資系企業の増加は、同時にキャリアウーマンの仕事の場を広げていっている。国際化の時代、非常に結構なことである。

 技術関連ではネットワーク技術者の要望が多い。この不景気のおり、LAN、WAN等のネットワーク技術者だけは不足して困っている。求人の要望にすぐには答えられない。

 ネットワークは技術が日進月歩であり、他人に教えられるハイレベルの技術者はなおさら少ない。この分野でマイクロソフト、ノベル、オラクル等の認定技術者の資格は需要度が高い。おそらく、ここ5〜10年のスパンでは技術者不足が続くのではないかと想像する。

 日系企業ではパソコンLAN構築は、まだまだこれからである。景気が回復すれば、まずこの分野の大幅成長は間違いない。

 なお、これら通信、ネットワークの分野では、アメリカが技術的にかなり進んでおり、外資系企業では相当の勉強を強いられる。これらハイテク関連の外資系企業の技術分野では、基本的に製品の研究開発は欧米の開発拠点で行っており、日本支社の技術部は製品のサービス、応用技術に限られる。したがって、これら日本の外資系企業に入社しても基礎的研究開発は行えないのが普通である。

 しかしながら、優秀な日本人技術者であれば、アメリカ系企業は本社へ派遣する度量を持っている。

 国立大学修士卒の優秀な通信関連技術者M氏を日本AT&T社に紹介したときのことであるが、アメリカ人ドクターの面接を含め、何回かの面接を経て採用となり入社された。

 M氏は、研究開発に従事したいとの希望は伝えてあったが、アメリカ駐在の約束は面接時にはなかった。しかし、入社後二ヶ月で通信関連研究開発の最高峰であるベル研究所へ赴任された。もちろんM氏も喜ばれたが、アメリカ人の度量にも感服した次第である。

 ついでに申し上げておくが、アメリカのベル研究所は日本の大学の教授クラスが研究所入りを希望しても、そうやすやすと行けるところではない。

 

第12項より
「面接時の注意」


 書類選考で合格したら、面接へ進むことになるが、一次面接の方法はだいたい次の三通りに分類することができる。

  (1)書類選考は人事部長と採用現場の責任者が行い、両者の選考に合格した者だけ人事部長が一次面接を行う。

  (2)書類選考は人事部長と採用現場の責任者が行い、両社の選考に合格した者だけ人事部長と採用現場の
    責任者で一次面接を行う。このケースが一般的である。

  (3)書類選考は人事部長だけで行い、一次面接も人事部長が基本的に行う。このケースは人事部が採用について
    相当の権限を与えられている会社である。

 日系企業では、一次面接のおり、筆記試験を行う会社が多い。筆記試験では性格テストと論文が多く、時折り英語のテストも行う。

 一般的に、外資系の企業の場合、たいてい面接は2〜4回で終了し、2〜3回目の面接で年収等の話がある会社が多い。大雑把にいって全体の2〜3割の会社が面接2回で終了している。最近は面接回数も以前より少なくなる傾向にあるようだ。

 外資系企業、とりわけ金融関連企業では欧米本国の役員とテレビインタビューするケースが増えている。中には1回目が自宅からの電話インタビューだったケースもある。

 余計な形式にとらわれず、人物本位でじっくり面接できるテレビインタビューはアメリカ系企業で、ここ1〜2年の間に増加している。

 面接ではないが、アメリカ系企業では最近テレビ会議システムを導入しているところが多くなり、アメリカ本社、ヨーロッパ支社、日本支社、そしてシンガポール支社とテレビを見ながら会議を行うケースが増加している。このような場合、日本人を除くたいていの人が英語がネイティブで、反面英語力で苦労される日本人が多いことを付け加えておく。

 課長クラス以上の面接では、たいていの場合役員面接があり、外資系企業の場合、社長面接となる。

 面接のときは、面接者に好印象を与えるよう最新の注意を払わねばならない。

  (1)面接の時間には絶対に遅れないこと。少しでも遅れそうなときは、あらかじめ電話を入れておくこと。

  (2)面接時の服装にも注意。

  (3)面接のときは、とくに積極性をアピールすること。
    あらかじめ面接先の会社のことはできるだけ詳細に調べて、頭の中にたたき込んでおくこと。

  (4)面接時に多い質問は次の通りである。

   ▼私どもの会社をなぜ志望されましたか。

   ▼私どもの会社についてどの程度ご存知ですか。

   ▼あなたはなぜ転職なさりたいのですか。

   ▼ご希望の年収はどのくらいでしょうか。

  (5)次に少々意地悪な質問に入っていく

   ▼あなたは転職回数が多いですね。それぞれ退職理由を説明してください。

   ▼以前おられた会社は業績が非常によいのですが、辞める必要はなかったのではないですか。

   ▼私どもの会社では一人当たりの負荷は大きいですよ。大丈夫ですか。

   ▼私どもの会社では仕事も自分で作り出していくようでないと駄目です。大丈夫ですか

   ▼あなたのいまの会社の欠点は何ですか。
                 (ここで欠点をしゃべり過ぎてはいけない。ソツなく答えること)

 面接のときは、わざと抽象的な質問をして、どのようにソツなく返答するかを見て、同時に相手の人物人格を見ることもある。よく注意しておくこと。

 希望年収を聞かれたらやはり自分の希望だけは、はっきりと言ったほうがいい。「すべてお任せします」と言ったり、あまり低い希望年収を言うのはいいことではない。高すぎる希望年収を言うのもよくないが、この辺はあらかじめヘッドハンターに相談しておくことをお勧めする。

 

第13項より
「面接のときは積極性をアピールすること」


 今まで多くの方を企業に紹介し、ときには面接にも同席したことがあるが、やはり企業側が合否の判定において重きをおくのは次の2点であろう。

1. 転職先の組織を壊すような性格的欠点のないこと。
 
2. 積極的に、少しぐらいのトラブルには怯むことなく前向きに仕事するタフな人。

 専門分野に詳しい、実力のある人であることはいうまでもない。しかし採用する方で一番嫌うのは性格的に問題のある口八丁手八丁だ。

 やはり面接のときアピールしやすいのは積極性である。面接の前にあらかじめ会社の概要、成長性、商品の競争力等できるだけ詳しく調べておくこと。そして質問のポイントはどこか、どのような質問をすればアピールするか、よく調べておくこと。この面接前の予行演習は極めて重要である。

 (後略)

 

第15項より
「初めての転職は不安で迷うものである」


 1回目の転職は、やはりいろいろと迷うものである。それまで何回となく面接を受け、どのような会社か、どのような人が上司になるのか、どのような仕事内容でどんなことを期待されているのか、じっくり面接を済ませて、採用通知書をいただいたあともやはり不安が過ぎる。

 転職回数を重ねるごとに場慣れし、決断も早くなる。一般的に日系企業出身の方は決断が遅く、外資系企業出身者の方は決断が早い。

 親兄弟にも相談して決める事になろうが、しかし、転職はつまるところ自分自身で決心しなければならないものなのだ。

 転職先で自分がハッピーになるかどうかは、あまりにも不確定要素が多く、したがってたとえ肉親でも決定的な助言はもらえない。とどのつまり、自己責任にならざるをえない。筆者自身の経験からすると、あまり多くの人に相談しないほうがよい。気分的にもじっくり落ち着いているときに、ときには休暇を取って山登りでもして、温泉にでもつかって最終決断すればよい。

 やはり、切羽詰った、追いまくられたような気持ちで決断しないほうがよい。

 ある日突然、上司からリストラ解雇を告げられたとすると「これから先どうしよう」と心配が先になり、冷静に判断できなくなる。このようなときのためにも、すぐ駆け込める”ホームヘッドハンター”が必要なのである。優秀なホームヘッドハンターなら、この辺のプロである。何かしらよい助言を得られるだろう。

 (後略)

 

第17項より
「転職後まず注意すべきこと」


転職先は、まさに実力の世界である。

 まわりの社員は今度入社した新入りはどんな人間なのだろう、どんなふうにしておちょくってやろうかと、ジーッと知らないふりして観察しているのである。彼らがそんなに構えているなら、こっちは余り目立たぬように、また自分を出さぬように、大人しくしている方がよい。しばらくしていると社内の雰囲気、人間関係、派閥がわかってくる。

 サラリーマン社会では、仕事のできない人間は、もちろん放り出されることとなる。しかしながら、本当に一番危ないのは、仕事が際立ってできる人間なのである。仕事のできる人間は徹底的にライバル視される。したがって中途入社したら、まず能ある鷹は徹底的に爪を隠すことである。仕事ができないと「なーんだ、今度の新入りはあの程度か!安心した」と思ってくれる。このほうが新しい会社で人間関係を作っていく上で、はるかにやりやすい。

 この事は、別に中途採用に限った事ではない。直属の上司が一番嫌うのは仕事がよくできて、いずれ自分より上に行く恐れのある人間なのだ。

 換言すれば、「サラリーマンにとって一番悲しいことは、デキの悪い上司を持つことである」ともいえる。このようなデキの悪い上司に限って、仕事のできる部下に対しては、すぐ恨みや妬みを持つ。中途採用のときにはとくに注意しよう。

 転職先で、このようなことをあまり気にしなくてすむ上司にあたればよいが、真に実力があり人格的に優れた人などほとんどいない。そのような上司にあたったら、宝クジにでも当たったと思うべきだろう。

 サラリーマンにとって、デキの悪い上司を戴くことは、デキの悪い配偶者を持つことと同じくらい悲惨であり、考えようによってはそれ以上に悲惨である。少しくらい給料が上がっても、将来性のある会社に転職してもはるかにマイナス面が大きい。

 一般に転職先について注意すべき点は次の3点である。

 1.転職でいい上司に巡り会えるか……7割
 2.給与等待遇面はアップするか……2割
 3.転職先の会社の将来性はどうか……1割

 このうち、2.3.に注意し、1.の転職先の上司については「当たって砕けろ」ぐらいにお考えかも知れないが、筆者があえてウェイトを付けると、これくらいの重要性がある。

 

第18項より
「転職したらまず”ゴマスリマイシン”の投与を忘れるな!」


 転職したら、まずこの劇薬”ゴマスリマイシン”を自分の通信簿の点数をつける人間に与えることを忘れないこと。人間誰しも、誉められれば気持ちのよいもの。レベルの低い人間ほどこの劇薬はとてもよく効く。問題はあまりにも低レベルの人間が上司になったときだが、「ああ、こんな低レベルにこれからゴマスリするのか! ウンザリだ」と感じられた経験をお持ちの方も多いと思う。そのように感じたら、この劇薬が非常によく効く人間にあたったと逆に嬉しく思えばよい。どうしてもいやなら、劇薬に鼻クソを混ぜて飲ませればよいではないか!

 外資系企業に転職し、直接の上司が外人になったときは、この劇薬の投与はとくに徹底することである。

 日本に赴任してきている外国人は寂しがり屋が多く、また地球の裏側に飛ばされたという被害者意識をもっているものが多い。また、人種、言語が違うので、日本の習慣や日本人のものの考え方に強い興味を示すのである。このようなとき、うまく近付いて若い茶髪の女の子のいる六本木あたりのディスコに2、3回、自分の金で連れていっても必ず元は取れる。

 外資系企業では、確かに英語力、数字の上の実績がものを言う。しかしこれらは、あくまで「表向きの世界」であり、”ゴマスリマイシン”を上手に使うという「裏向きの世界」のことも決して疎かにしてはいけない。

 売上の数字を上げることが、とても無理だとわかったら、とくにこの「裏向きの世界」のことも思い出してみよう。「表向きの世界」ではどう頑張っても駄目だったけど、「裏向きの世界」で少し努力したら、スカッと上手くいく事も多いのである。

 外資系の企業では、この劇薬の効き方は人種によっても差がある。アメリカ人よりヨーロッパ人のほうがよく効く。とりわけドイツ人は日本人と同じくらいよく効く。外資系であれ、日系企業であれ、出世していく人間は非常にこの劇薬の使い方が上手い。上に出世していくほど、この劇薬を使った成果が表れるようになる。

 小さな会社でも、外資系企業の場合、本社の言うことだけには逆らってはまずい。本社のほうでは、日本支社のトップは「自分の意のままに動くもの」という意識を持っているので、言葉の上でも行動の上でも常に恭順の意を示しておかなければいけない。

 

第20項より
「転職してみたら転職前の話とまったく違っていた!さてどうするか?」


 このような話は程度の差もあるが、案外と少なくはない。転職していく人が過度の期待を持っておられるということもあるかもしれないが、約束の残業手当が出ない、年次有給休暇は形だけでまったく取れない、仕事が予想以上にきつく1日の睡眠時間は5時間ぐらいしか取れない――このくらいまでは自分の年齢、周囲の状況にもよるが、我慢できたとしても、年収の額に偽りがあったり、会社の業績が極端に悪く給与の支払が遅れがちである等の場合は、かまわず即再転職活動をするべきである。

 かつては、石の上にも三年のことわざ通り「どんな会社でも我慢しなさい」という日本古来の人生哲学がまかり通っていたが、あまりにも常識を逸脱したケースでは我慢すべきではない。自分の人生とて短いのである。自分自身の人格、誇りまで傷付けられて、3年も働き続けることははない。

 次の会社の面接では、ありのままを正々堂々と説明しよう。案外と理解してくれる人も多い。このあたりでは逆に、日本古来の捨てる神あれば拾う神ありのことわざは生きている。

 

第一章 転職の世界とヘッドハンテイィング 第二章 インターネットによる転職
第三章 転職に成功する為のノウハウ 第四章 外資系企業の実績分析と転職
第五章 転職の世界で見る日本人の真の姿

第六章 七転び八起きの筆者の転職奮闘記

第七章 男一匹、一時は企業家を目指せ! あとがき
転職成功者からの手紙  
 
 
 
 
 
 
 
   
 

 

E-mail:info@d-s-k.com
〒102-0083 東京都千代田区麹町3-4 麹町K-118ビル8F
(株)ダイナミックサーチ研究所
TEL(03)5226-0181(代) FAX(03)5226-0182
http://www.d-s-k.com
Copyright(C)2008, Dynamic Search Co.,Ltd. All Rights Reserved